タクシー運転手は、他企業からの転職がしやすいという声もありますが、想像以上にハードな職業です。転職して失敗してしまったとならないよう、タクシー業界に対する理解が大切です。魅力的な部分がある反面、厳しい現実も待ち構えています。そこで当記事では、タクシー業界への転職に失敗する原因を中心にご紹介します。
こんなはずじゃなかった…タクシー運転手の転職失敗例
タクシー運転手になって後悔する人は一定数います。理想と現実とのギャップから後悔が生まれるようです。5つの失敗事例をご紹介していくので、参考にしてください。
意外と稼げない
タクシー運転手は稼げないと感じる人も少なくないようです。給料体系が歩合制だからです。自分なりに戦略をたて、集客し結果をださなければ給料に反映されません。
入念な準備とリサーチ、計画性がなければ売り上げを伸ばすのは難しいでしょう。休憩のタイミングも自由。運行時間もドライバーによってさまざま。
自分で考え行動する必要があるため、スキルがなければ通用しません。
体への負担が大きい
体への負担が大きいことも失敗したと感じる原因でしょう。長時間労働が常習化している業界だからです。
1日10時間以上運転することもザラにあります。同じ姿勢で、毎日長時間座っていると徐々に体が疲弊していき、腰痛が慢性化したり、痔が悪化したりするケースもあります。
また座った状態が続くので運動不足に陥りがちです。休憩は自由に取れるので、その都度ストレッチなどして筋肉をほぐすとよいでしょう。
一見するとキツそうには見えませんが、意外と体力的な負担が大きい仕事だといえます。
接客ストレス
乗車する利用客への対応にストレスを感じる人も多いようです。タクシー運転手は、コミュニケーションが重要視される「接客業」だからです。
接客業は、どこの業界でも利用客の対応に追われるもの。クレームに遭遇するケースもあります。
料金が高い、走行ルートがおかしいなど、いちいち文句をつけてくる人もいます。過去には、暴力事件や乗り逃げを行う利用客もいたため、ドライブレコーダーを設置するタクシーも増えました。
過酷な現実と向き合ったうえで、紳士な接客が求められる厳しい職業です。ドライバーとしてのスキルだけでなく、接客業としてのコミュニケーション術も磨いていく必要があります。
交通事故に合う
タクシー運転手に、交通事故はつきものです。全交通事故のうち、タクシーが絡んでいるケースが多いそうです。事故を起こさないよう注意していても、起こってしまうことはあります。
毎日のように長時間労働しているドライバーであれば、なおさら事故の確率が上がるでしょう。こちらに過失がなくても、偶然巻き込まれてしまうことも考えられます。
細心の注意を払っていても、事故をゼロにすることは難しいといえます。
不規則な勤務形態
どうしても勤務形態が不規則になってしまいます。午前中から夜中にかけて運行することも珍しくないからです。
タクシー会社にもよりますが、夜中に稼働することも普通にあります。夜勤になると生活リズムが昼夜逆転してしまうので、体内時計が乱れ体調を崩す人もいます。
休憩の合間に仮眠するドライバーもいますが、慣れるまで時間がかかるでしょう。過酷な労働環境なだけに疲労がたまり、居眠り運転してしまっては重大な事故になりかねません。
タクシー運転手は、常に危険と隣り合わせでリスキーな職業といえるでしょう。ライフスタイルに合わず、辞めてしまうドライバーもたくさんいます。
転職に失敗するのはなぜ?
失敗したと後悔する人には共通点があります。2つ解説するので、ご自身の転職活動に役立ててください。
タクシー業界への理解不足
失敗の理由は、理解不足であることがほとんどでしょう。深く考えず、なんとなく転職する人は多くいます。未経験からでも始められる、誰でも簡単に稼げるなど、信ぴょう性のない口コミを真に受けて決める人がいます。
どの業界でも、よい面・悪い面両方あるので、しっかりリサーチしてから決断してください。
目的を明確にしていない
転職する際は目的の明確化が重要です。目的がないと、転職を繰り返すだけなので進歩がありません。タクシー運転手になってどうなりたいのか、5年後や10年後にどのようなビジョンを思い描くのか明確にしましょう。
なんとなく入社して、厳しいことがあったからなんとなく辞める。これでは、同じ失敗を繰り返すだけです。転職後に後悔しないよう、目的の明確化は重要です。
後悔しない転職のためにできること
失敗や後悔しないために重要なのは、自己理解を深めることです。自分を理解し、心からやりたい仕事を見つけてください。
好きなこと、得意なことなど、自分を理解するとやりたい職業が見えてきます。タクシー運転手であれば、運転が好きな人は向いているでしょう。
またコミュニケーションが得意な人も強みになります。転職を繰り返さないためにも、自分の価値観や性格を洗いだすことから始めてください。
おのずと、本当にやりたい仕事が見つかるでしょう。
まとめ
本記事では、転職に失敗する原因と対処法について解説してきました。危険が伴い、心身ともに負担の大きい職業です。思った以上に過酷なため、転職したことに後悔する人も少なくありません。まずは、業界について徹底的にリサーチすること。そして自己理解を深め、自分に合った職業を選んでください。後悔や失敗しないためにも、あなたに合った適職を見つけましょう。